作品集

ショート・タームの作品集のレビュー・感想・評価

ショート・ターム(2013年製作の映画)
5.0
いろんな人にもっと知ってほしい映画

児童養護施設が舞台
10代の少年少女の暮らしと背景
そこで働く人々の暮らしと背景を
描いている。

色んな人にもっと知ってほしい理由は、
非現実ではなく、現実なんだと思ってほしい。
触れる機会がなければ全く知らないで終わるけど、これを知らないのはダメなんじゃないかと個人的には思う。

全体的にめちゃくちゃ温かい話で、
一人ひとり抱える悩みが重たいんやけど、
絶対に無理強いしない寄り添い方をみんなができる。
ちょっと距離を置いてみたり、
アドバイスじゃなくてただ一緒にいたり、
全部を否定しなかったり。
そういう時もあるよね。っていうことを
みんなが理解しているから素敵だと思った。

この話の大事なのは
新人バイトのネイトの存在だと思う。
ネイトは初めの自己紹介で
「恵まれない子どもたちのために精一杯頑張ります。」って子どもに言う。
子どもからすると、
「誰が恵まれないじゃ!」ってなるよね。
そういう失敗だったり、
子どもに唾をかけられた時に
「大丈夫じゃないことは大丈夫じゃない」と伝えているところ。
いくらしんどくてもダメなことはダメだと伝えることは大事なんだと思いました。

あと最後に、
「お前に何がわかるねん!」
これ聞いたことよくあると思うんです。
必死に解ろうとする人からすると
これ言われるのすごいショックなんですよね。
「じゃあ教えてくれよ!」って言いたくなる。
言うシーンも言わないシーンもあるんです。それがいい。

会話が身近で、
テレビの中なのに、
今、目の前で喋ってるようなリアルさも出せるこの作品
僕の推し作品の仲間入りです。

ちょっと重くて、でも温かい。
そんな作品を観たい人は是非。
作品集

作品集