養護施設に住む子供たちも、そこで働くスタッフもみんな孤独で問題を抱えてる。
そんな似た者同士だから、そして似た者同士だからこそ分かり合える、不器用ながら心を寄せ合う様子が暖かい気持ちにさせてくれる作品。
虐待を受けた子は、幸せになり方がわからないし、自分が幸せになるのすら怖がるようになってしまう。
そんな人生に希望をもてない子どもたちが、幸せを自分の力で幸せを掴む様子が切ないし感動します。
特に私は、妊娠したのに産む勇気が出せない主人公の気持ちに、同じ女性としてたまらないものがありました。
若者が悩みもがきながら強く生きていこうとする様は観る者に力を与えます。
一歩違えば暗くて重い映画になりそうなテーマですが、印象はとても爽やか。
あまり押し付けがましくもないし、このへんの感覚は若い監督ならではだなぁ。