第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞と銀熊賞を受賞したクライムサスペンス。中国北部の地方都市で起きた未解決の連続猟奇殺人事件を追う元刑事の男が、被害者たちと関わりを持つ女に惹かれながらも事件の真相に迫っていくさまを独自の映像美で活写する。
クライムサスペンスというよりノワール。
独特の仄暗い語り口で、初っ端からその世界に入れるか入れないのかが試されるような作品でした。あまりのシュールさと謎解きの難しさで、途中何度も置いてきぼりにされそうでした。
スケート靴で殺すとか結構なグロさですし。
でも、何故か色々なシーンが印象に残る不思議な映画です。
ヒロインの手の怪我とか、肉まんの質感とか、スケートを滑る氷の音とか…。
見終わった後、決してスッキリはしないけど、自分の心に手をあてて、人間としての有り方を再度確認してみたくなる。
