薄氷の殺人の作品情報・感想・評価

薄氷の殺人2014年製作の映画)

Black Coal、Thin Ice/白日烟火

上映日:2015年01月10日

製作国:

上映時間:106分

ジャンル:

3.6

「薄氷の殺人」に投稿された感想・評価

kame

kameの感想・評価

4.0
繰り返されるバラバラ殺人を追う元刑事と事件に関わる謎めいた未亡人を追うクライムサスペンス

つんざく様な寒さが痛々しく、ネオンの色味と儚げで薄幸そうなグイ・ルンメイが美しくて魅入る。衝撃的な物事がスルっと出て来る独特のリズムが面白かった。ちょっとだけ単調だったかな…
原題の“白昼の花火”の方が好きかも

鵞鳥湖の夜の予習として
rage30

rage30の感想・評価

-
バラバラ殺人事件を追う、刑事の話。

キャラクターや物語、そしてネオンに彩られた映像も全てが妖しい…これぞアジアン・ノワールといった感じの作品でした。
グイ・ルンメイのファム・ファタールとしての存在感も素晴らしいし、舞台となる中国の寂れた町も雰囲気があって、ノワール好きなら楽しめる事でしょう。

あとは、ただのノワールに収まらず、所々で違和感のある描写があるのも特徴的な部分。
冒頭にある突然の銃撃戦には驚かされたし、バイクの主観ショットや廊下にいる馬など、「なんじゃそりゃ?」となるシーンが仕込まれてるのも面白かったです。
この辺のヘンテコなディティールは『鵞鳥湖の夜』でも感じた事なので、ディアオ・イーナン監督の作家性なのでしょうね。
tanztod

tanztodの感想・評価

4.0
『恐怖分子』のブックレットに同傾向の作品として言及されていたので鑑賞。確かにアート系?サスペンスとして良作でしょうか。
なるほど序盤の凝った長回しや極力説明を排した台詞、象徴的なネオンサイン等エドワード・ヤンの影響も感じました。

犯人を推理する犯罪サスペンスとして期待するより、懲悪勧善では無い人間ドラマとして楽しめました。

野獣のような男たちは背後から女性を狙うが、それに対比して正面からの純愛的キスシーンが印象的。
キスは本来この映画のように重たいものです^^

あと数多い食事のシーンも印象的です。
食べて、飲んで、騒いで、寝て、、と人間をよく描かれていると思います。(風呂やトイレのシーンもあったかな)
あの唐突なダンスシーンもその延長なのかもわかりませんね。

犯人を映さないラストも納得ですがなぜまたあの曲なんでしょう??
スポンサーからの差し込みなんでしょうか^^;
ソニ

ソニの感想・評価

3.5
なんとなく引き込まれていく。
女優さんの雰囲気が素敵だった。
サスペンスというより情愛ドラマ。冬の中国地方都市。閉塞感に凍え佇む人生に行き詰まった男と女。観覧車シーンが泣かせる。どこまでも真っ直ぐスケートですいすい。印象に残るシーン多。
なによりネオン光るロケーションが好い。所々演出がキザったらしく感じてしまったが印象に残るシーンは多数。しかし行動原理がいまひとつよくわからずストーリーには入り込めなかった。
すずき

すずきの感想・評価

3.4
1999年、サマーシーズン到来!
バラバラ殺人事件の捜査をしていたジャン刑事。
だが容疑者の男はジャンを拳銃で撃った後に命を落とし、事件の真相は闇の中となる。
しかし2004年の冬、その手口と酷似したバラバラ連続殺人が発生する。
ジャンは刑事課から異動していたが、事件が気になり首を突っ込む事に。
被害者に共通しているのは、99年の事件の被害者の妻ウーに近づいた男性だった事。
ジャンはウーに接近し、彼女に惹かれていく…。

ディアオ・イーナン監督の、中華フィルムノワール作品。
ジョン・ウーやジョニー・トーの得意とする「香港ノワール」とはテイストは異なり、あくまで「フィルムノワール」といった感じ。
冒頭のじっとりする暑さと、本編の真冬の冷たい空気、そしてこれぞザ・中国!と言いたくなるレトロで汚いロケーションを舞台に、殺伐とした事件の謎を追いかけていく。

汚いロケーションに加えて、登場するキャラクターも華のないオッサンばかり。
しかし、この映画のファム・ファタールたるウーだけは、全体の画に不釣り合いなほど美人で、良い意味で違和感が凄い。

台詞は極端に少なく、状況説明めいた台詞はほとんどない。
テンポは早くないが、ギリギリまで必要な描写を削ったような、ある意味タイトな作品。

この映画で1番ビビッと来たのは、冒頭の突如始まる銃撃戦。
何気ない動作から、シームレスに暴力シーンに移行し、呆気に取られてるうちに終わる。
凄惨なシーンなのに、どこか抜けてる雰囲気も独特だった。

あと花火を打ち上げる人物をギリギリ映さないラストシーンも素敵。
邦題の「薄氷の殺人」より原題の「白昼の花火」がピッタリだなあ。そもそもそんなに氷薄くないし。寧ろ厚いし。

ミステリーのストーリー的には普通で、想像の範囲内だし、特筆すべき所は無いかも。
しかし映画全体の雰囲気、作風は結構好みなので、ディアオ監督の別作品も是非見てみたい!
一人旅

一人旅の感想・評価

5.0
第64回ベルリン国際映画祭金熊賞。
ディアオ・イーナン監督作。

中国・華北地方を舞台に、連続猟奇殺人事件の謎を追う元刑事の姿を描いたサスペンスミステリー。

ベルリン映画祭で金熊賞と銀熊賞(男優賞)を受賞した中国映画の秀作。主演のリャオ・ファンが魅せる迫真の熱演もさることながら、台湾出身の女優グイ・ルンメイのミステリアスで妖艶な立ち振る舞いが物語に深みを与えています。

1999年に中国・華北地方の地方都市で発生した猟奇殺人事件。事件は迷宮入りしたかに見えたが5年後の2004年に同様の手口による猟奇殺人が再び発生したことで、当時事件を担当していた元刑事ジャンは捜査を再開する。全ての事件の被害者たちと関係があった人物としてクリーニング店で働く未亡人ウーが捜査線上に浮かび上がったことで、ジャンは彼女に接近、事件の真相に迫ろうとするが…という“連続猟奇殺人を巡るミステリーサスペンス”+“主人公と事件に関わりのある未亡人の関係性の変容”を描いた作品で、作劇自体はオーソドックスですがファム・ファタール的ヒロインとして存在感を放つグイ・ルンメイのミステリアスな魅力に惹き込まれます。

そして何より、ディアオ・イーナン監督の類い稀な演出・映像センスが全編に冴え渡り、監督の“見せ方”へのこだわりに唸らされるのです。店のネオンや街灯の灯りを巧みに取り入れたメリハリの強い色彩豊かな映像と白い霧に包まれた街並みの妖し気な映像が見るからに新鮮でこの世の物とは思えない独特のムードを醸成していますし、一人称視点と硬直した引きの映像を織り交ぜたカメラワークにも監督のテクニックが如何なく発揮されています。そして劇中音楽は使用されませんが、雪と静寂に包まれた街に響き渡る、人が殺害される際の無慈悲な音や白昼の打ち上げ花火の轟音が鑑賞後も耳に残ります。

物語以上に演出・映像のテクニックで魅せ切った中国産ミステリーサスペンスの秀作。この“目新しさ”が最高賞受賞の理由でしょう。
海月

海月の感想・評価

3.0
全体的に低いトーンのノワール映画。
顔のクローズアップへのカラフルなライティングが印象的。
静謐さがジャンの気持ちわるさ、生々しさを引き立てている。
cozy

cozyの感想・評価

3.7
雰囲気は良い感じが出てました。
説明台詞はなるたけ無くして、画で見せるのは良かったです。
鵞鳥湖の夜が良くて、金熊賞という事でちょっと期待し過ぎたかも。
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