DUMMY

ゼロの未来のDUMMYのネタバレレビュー・内容・結末

ゼロの未来(2013年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

ビビるほどめちゃくちゃ難解なんですけど…………私の学がないから全然理解できなくて悲しいよ…………

ギリアムの作品の中でもテイストの違う作品であるという情報は事前に知っていたのでそのつもりで観たんですけれども、私にしてみればディストピアものという大きな括りで考えれば未来世紀ブラジルに近いものがあるのかなと。
ギリアム的には未来世紀ブラジルとは比較して欲しくないらしいです。無理やろ……

ただ、冒頭のマンコム社のCMで、
「私たちは混乱した世界で生きている 選択肢はありすぎ時間は少なすぎる 何が必要? 誰を愛している? あなたの喜びは何?」
と謳っていて、あ〜ギリアムっぽいな〜って思ったんだけども、ストーリー自体あんまりこの台詞に乗っかっている感じがしなかったので、そういう意味ではあんまりぽくなかったかな

テーマも簡単と捉えるか難解と捉えるか……
哲学って、一つのテーマをこねくり回して複雑にしていって、その中で答えを導き出すじゃないですか。なんていうかこの映画全体がそんな感じ。
脚本はギリアムじゃなくてパット・ラッシンという方が書いているんですけども、とにかく台詞が難解で、本当に頭がこんがらがってくる。彼は普段どんなことを考えているんだろう……そういう意味で別の本も読んでみたいという好奇心すら湧いてくる。

ストーリーのメッセージとして、管理社会の中で生きる意味を見つけたい主人公っていうのはまぁわかるんだけども、
孤独に生きてきた主人公に手を差し伸べた二人との人間模様(人の温かみ?)みたいなものが展開が早かったこともあるのかあまりわからなくて、そういうことを描きたいならハリウッド的人間関係の構築を採用しないでほしかったんだよな……そう感じたのは私だけかな?
というかディストピアもので愛情とか友情を描くって、ちょっとステレオタイプすぎないか?

それでもって未来世紀ブラジルとは違って、ラストは主人公自身の幸せも勝ち取れないまま終わってしまうんですよね……
私の中でなんか響かなかったのは、この救われなかった感が原因かもしれない。
ギリアムの作品はどんなラストでもどこか救われるところが好きなんですけど……うーん。

イマイチしっくりこなかったので、誰か解説してください。
DUMMY

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