引鉄

PAN ネバーランド、夢のはじまりの引鉄のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 4DXで観賞したのですが、これが良かった。PANの世界に入り込めました。個人的に文句のつけどころのない最高傑作。世間的にはそこそこの評価だったようですが、私にとってはまさに夢のような作品でした。
 原作のピーターパンをリスペクトしつつ、新しい展開に持ち込み、登場人物たちも立ち位置も潔くすっきり変えてしまったのが天晴。そしてそれに違和感がないストーリーの作り方です。
 美しい色彩とネバーランドの名に恥じぬファンタジックな世界観。海賊や原住民の衣装の豪華絢爛さ。徹底しておとぎ話の雰囲気を作り上げてくれたのが、ハイファンタジー好きとしては感謝で一杯。
 そんな中、ヴィランである黒ひげだけが少し雰囲気が違う。人間めいており、おとぎ話から少し外れた位置にいる。それを見事に演じたヒュー・ジャックマン。彼の歌声も聴けます。黒ひげの破れる瞬間の表情が網膜にこびりついて離れません。かなり好きなヴィランになりました。
 ギャレッドの演じるフックも役作りが素晴らしかった。後にキャプテンフックになるであろう無作法者の雰囲気はありつつ、ピーターに寄り添う良き共であり兄でした。タイガー・リリーも可憐で美しい。スミーもそうきたか!という感じ。ティンクまでちゃんと出てきました。原作のキャラクターを無理なく出した脚本力には脱帽です。
 テーマも適度にファミリー向けで、単純だからこそ深く描きやすい。無駄に複雑にする必要なんかないと思います。
 音楽はジョン・パウエル。やっぱりあなたか!やっぱりな!最高だよ!ファンタジックな曲を書かせるならこの人ですよ!テーマ曲のアレンジに始まり、どの曲をとっても最高です。
 更に4DX(3D)で観賞したこともあり、空飛ぶ船に本当に乗っている感覚や、原住民とのトランポリンを使用してのバトルも飛び跳ねている心地で、アトラクション感満載の映画で最高に楽しかったです。この歳になってからおとぎの世界を体験できるとは思わず、船で空を飛べた時は感激で泣けてきました。
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