ルー

6才のボクが、大人になるまで。のルーのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

出演者を作中に流れる時間と同じ12年分追いかけて撮影した作品とのこと、まずその事実にちょっとジンとしてしまう。

最初軽く見れる楽しい話なのかなと思ってたけど、2人目、3人目の夫との不和が結構怖かった。

実の父親と子供たちが過ごすシーンが一番和やかに楽しく見れたかもしれない、あそこのパートになるとホッと一息つくことができた。

いかにもアメリカホームドラマという感じのゴチャゴチャした子供部屋、ポップな配色の家具たちが見ていて楽しかった
学校や街中でのセットもアメリカの風俗を見ることができて興味深かった。

2010年代前後のアメリカという国の雰囲気、市井の人たちの生の声を聞くことができたようで興味深かった。

親の気持ちを思うと子供たちがグレて一線踏み越えて薬物中毒とかになったらどうしようとハラハラしていたのだけど、割と真面目に進学していってほっとした。
でもまあ母親もそうだけど才能があるとか一芸に秀でてるのは本当に身を助けると感じた。

主人公メイソンとか、なんか終始深刻なオーラ出し過ぎだろって感じだけど、まあでもこういうやつもいそうだなというリアリティはある。

母親が後半で言っていた、「自分の人生はあともう死ぬだけ!めちゃくちゃあっさりしたものだった!」みたいな嘆きがすごく印象に残っている。
あれだけ離婚や再婚をして、引っ越したり大学教授になったりしたのに、振り返ればなんだかあっさりしたものだった、というのはそういうものなのかなと思った。
悲しみとかもやはり喉元過ぎてしまえばなんてことはない、ということもあると思う。
母親もみんな今後の人生をエンジョイしてくれたらいいなと思った。

あと勿論音楽の選曲もよかった。
ルー

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