tokyoflaneur

ハッピーエンドが書けるまでのtokyoflaneurのレビュー・感想・評価

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本好きによる、本好きのための映画。しかしアメリカでは本当にスティーブン・キングは人気がある。

ベテラン作家ビル(グレッグ・キニア)は別れて暫く経つ元妻エリカ(ジェニファー・コネリー)に未練たらたら。結婚したエリカの家をこっそり覗いたりしている。ビルと同居する息子のラスティ(ナット・ウルフ)は「イケテない」高校生で、クラスメイトのケイト(リアナ・リベラト)に片想い中。長女の大学生サマンサ(リリー・コリンズ)は人との深い関わりを恐れ、一夜の恋以上を求めない生活を送る。3人はそれぞれ自分にとっての愛を探す日々を過ごす。

ベテラン作家の父、新人作家の長女、そして作家志望の息子…、当然色々なシーンで他の作家の話や、小説からの引用などが散りばめられている。

ノースキャロライナの海辺の町、と言うのがどんな場所かは分からないが、平和でゆったりとした時間が流れている。そのせいか、この作品、一切悪い人間が出てこない(ケイトの元彼が唯一「嫌なやつ」と言った程度)。

映画的な表現力よりもストーリーを重視した作品で、アメリカではたまにこういう巧さを持った作品を出してくる。大した事件が起きる訳では無いし、まったりしてしまいがちな内容なのに、飽きさせない。
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