みー

パディントンのみーのレビュー・感想・評価

パディントン(2014年製作の映画)
4.0
ロンドンは変わり者だらけ、つまり誰でも溶け込める

クマが突然駅に立っていても誰も挨拶もせず、むしろクマの方が礼儀正しくて笑ってしまう。普通驚くだろうと思っていたんだけれど、最後のこの言葉でなるほどと思いました。

笑い方の感じと、家の内部をドールハウスサイズにして断面図にして観るとわくわくするような描写や、家の雰囲気によって壁の絵の木に花が咲いたり散ったりなど所々のアーティスティックでファンタジックな感じが、「チャーリーとチョコレート工場」「ハットしてキャット(実写)」「グリンチ(実写)」「スパイキッズ」などの部類なので、このあたりが好きな人は好きな作品だと思います。撮り方も何処と無く似ているなあと思いました。

原作の絵本を良く読んでいたので、パディントンの生々しいクマの姿にちょっと戸惑いました。頭身が実寸に近いと思うので可愛いとは正直ちょっと思えません。もう少し頭身低くて、脚が短ければ可愛かったかも...。目もかなりリアルでギョロギョロするので、ふと我に返るとちょっと不安になったり...(笑)

ただ物語を楽しむ上では私は全く問題無かったです。所々笑わせてもらったり映し方の発想にわくわくしたりするのが断然勝ってました。

悪役も結構奇抜にはなってましたが、もう少し個性的かつ衣装・行動が奇抜だったら、所々のファンタジックな描写とマッチしてワクワクしたかも。ロンドンの町並みもたまに映し出されるので、ファンタジックな描写に浸っていても時々現実に戻されるんだけど、それが逆にイイ味になっているのかも...。パディントンの食事の仕方も終始野生の熊そのものだし。でも帽子脱いで挨拶したりするし。そこのギャップがまた良いのかも。

最後まで笑ってハラハラワクワクして楽しめました。
★5まではいかずとも、とても楽しめる作品だと思いました。
パディントン2も来年公開で、とても楽しみです。
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