子どものアニメだと思ってリスニングに使おうとしていたのに、こんなに胸に響くとは。
ペルーからロンドンへお家探しにやってきたクマを、家族がどう受け入れていくかというお話なんだけど、驚くほどありとあらゆる人物に共感してしまった。
駅にクマがいるのを見て、関わると面倒なことになりそうだと通り過ぎる人、引き取ってあげたいけど対処の仕方がわからない人、周りの目を気にして素直になれない人、忙しそうな人たちを見上げる異邦クマ……。
もともとロンドンの駅で子どもが引取先を探すのは、戦争で疎開した時にあったことなのだそうだけど、今の私には難民や移民の受け入れと重なって見えた。
受け入れることへの不安やストレスもちゃんと描いているんだけど、できればこうありたいよねっていう理想をスッと見せて、気づかないうちに心をほどいてくれる。希望に満ちたお話だった。
コメディが散りばめられてるのもとてもよかった! パディントンはわりと大変な立場なんだけど、終始楽しく見られて。
パディントンが人間界でやらかすトラブルもピタゴラスイッチみたいでクセになる。
すべてのフラグを回収していくプロットが超爽快だし、映像も実写と完璧に融合していたし、音響もコメディからアクション・感動系まで振り幅広くて最高!
おまけに言葉が丁寧だからリスニング的にもおすすめです。また見たい〜!