ぴよ

壁の中の秘事のぴよのレビュー・感想・評価

壁の中の秘事(1965年製作の映画)
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(16mm)
若松版『二十四時間の情事』か。

戦争にも革命にも敗れた日本人の虚さが、大学合格もセックスもできない浪人生の哀しみとして結実する。

ベトナム戦争当時の諦念が、奇しくもウクライナ危機の現在に反響する。

サナトリウムとしての団地。

メインの女優がフォトジェニックだったら見え方が一変するが、リアリズムの追求としては正しくもある。

それゆえに、カタルシスも欠いている。
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