JTKの映画メモ

複製された男のJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

複製された男(2013年製作の映画)
3.0
メラニー・ロラン見たさに何気に観に行ったら、まるで安部公房とかカフカの世界を彷彿とさせる、かなり手強い不条理劇。
自分とそっくりな人間の存在を発見した主人公アダム(ジェイク・ギレンホール)は、やはり自分とそっくりな男アンソニーに会いに行かずにはいられない。その焦燥感や不安感が、重苦しく澱んだ映像や音楽とともに描かれる。
その偏執的な世界観はリンチやクローネンバーグを連想させる(イザベラ・ロッセリーニも出てるし)。謎めいたカット、そこかしこに現れるこの映画の中心的モチーフである蜘蛛のカット、そして「あの」エンディング。
ミステリーでありサスペンスでありSFかもしれないし妄想かもしれない。不思議で前衛的な作品。
もう一度観たい。

あ。当初の目的はメラニー・ロランのフルヌード交接シーンで達成できました。(苦笑)