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マダム・イン・ニューヨークのomegaのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

良映画でした。

主人公が後半で「人として尊重されたい」と言っていたが「尊重」がこの映画のテーマの一つなんだろう。

尊重されたい、自尊心を傷つけられたくない、自信を取り戻したい

この映画では、あるインド人一家の母が英語ができないからと家族から貶され、得意の料理も笑いのネタにされその能力もまるで夫の飾り物のように言われるところからスタートする。

近年のインドでは高等教育段階まで行くと英語での授業が増えるくらい英語が浸透している。
その背景があるので、英語が話せないと教育レベルが低い=身内にとっては恥ずかしい存在になるんだろう。

どうせ会話を聴かれてもわからないからと好き勝手喋る娘、公衆の面前で妻は英語が苦手なのでとわざわざ言う夫。
このモヤモヤを抱えてずっと生きていくことのなんと辛いことよ。
まるで日本の男尊女卑の場面を観ているようだった。

最終的に主人公は日常英会話を話せるようになり、それを見た家族が反省する場面がある。
ふと、自分も親に対してこんな態度を取ってしまっていたことがあったな、と反省した。
この映画の評価が高いのは、一種の教材として観れるところにもあるのかもしれない。
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