デブチンバラ

ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂のデブチンバラのレビュー・感想・評価

4.5
この作品は貴重な記録映像にエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイのそっくりさん(立派な俳優の方々だとは思うのだが)による再現映像とを上手く組み合わせて作られている。現代の技術を持ってしたら、新しく撮った映像の方を古い記録映像の質感に合わせることなんて簡単に出来そうなのだが、そこは敢えてしていない気がする。そうしてしまうと、「カブリコン・1」の有人火星探査の捏造じゃないが、この映画が未来において、エベレスト初登頂の真実の記録となってしまう恐れがあるからではないだろうか。なんてついつい考えてしまった。そう考えた時、エベレストに8度も挑戦しながら、最後には滑落死してしまった登山家・栗城史多のことを思い出した。彼はエベレスト登頂をインターネットで生中継しようと試みていた。結局そのことは果たせなかったし、恐らくそれはかなり無謀なことなのだろう。しかし、この作品には栗城が目指していたように、一般の人たちが、自宅にいながら世界最高峰のエベレストに登頂するまでを体感出来るような臨場感が備わっているのではと思えるのだ。
デブチンバラ

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