スティーヴ・マックイーン監督の長編デビュー作。
時はサッチャー政権。政治犯としてではなく、ただの犯罪者として収容されたIRAの囚人たちの、汚物による抵抗。それでも状況は変わらず、ついにハンガーストライキを実行に移すことに。
人糞を壁に塗りたくる、尿を通路に流す……やってる本人たち自身がよく我慢できるなって思う。
それよりも圧巻なのは、中盤のボビーとモーラン神父の面会シーン。およそ25分のうち、16分ワンカット。ずーっと二人だけで話しているんだけど、よくまあセリフ覚えられたな、と。
マイケル・ファスベンダーの体を張った役作りも目を瞠るものがあるけど、とにかく序盤は汚いし、素っ裸で看守から暴行を受ける囚人を見るのはきついし、音楽もセリフも少なく、終始暗く重い雰囲気の映画なので、それなりの覚悟を持って鑑賞したほうがいいかもしれない。