アムステルダムで開催される自動車の展示会に展示する為のキャンピングカーをフランスから運ぶ迄に起きた珍道中を綴ったロードムービー。
ジャック・タチ監督作品は初視聴でしたが、中々独特ですねー。他の方のレビューで「美大生が好きそう」という言葉が図星な様に、遠近法を強調した撮影方法と近代芸術を意識した建物や車のデザインが非常に良いですね。
そして演者の方も中々興味深い。一つの画面に必ず大勢の人々が存在し、一人一人がそれぞれ異なった行動を取っている所とかとても細かいですし、その行動も過不足無く駄目でくだらないんですよね。自動車事故の下りとかよく考え付くよな……
内容自体はロードムービーという性質上、内容にあまり起伏が無いのが気になりましたが、天才か幼稚園児にしか考え付かない新鮮な笑いのお陰で其処まで退屈はしませんでした。
自動車を通し描いた人間讃歌。同時に文明批判のメッセージを含んだ作品でも或るそうなので、観る人によって解釈が変わりそうな作品ですね。
でも、珍道中の原因は大体があの広報の女だと思うよ？
