このレビューはネタバレを含みます
最初、不可解だったのは男の方だった。
でも観てるうちに単純でストレートで小さいだけだと気がついた。
そのうち、分からなくなったのは女の方だった。
愛する人を得ても満足していない。
次第に荒んでいく。
それは欲しかったものが愛する人ではなかったからか。
拒絶を望んでいたのか。
今も考えながら、私には彼女があと少しで分からない。
でもラストシーンでは、とにかくああして海の前で生まれ変わったんだろう。
けれど家を振り返ったのはなぜかしら。
印象的なシーンは、母親に物を投げつけられながら、煎餅をバリバリと食べ続けるところ。
あれはすごい残った。静寂に響く、煎餅をかじる音による反抗。
面白かったな。
不完全燃焼。もう一度観たい。