作品集

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密の作品集のレビュー・感想・評価

4.7
理解は難解だけど考えさせられる素敵な話

ドイツ軍が考案した超難解暗号エニグマ
それを解くために選ばれたアランら数名の実話に基づいたエニグマ解読そして第二次世界大戦当時の彼らを描く。

んー、切ない。
そして申し訳ない。
僕にもっと理解力があれば、
もっとちゃんと理解してやれたろうに。

みんなにちゃんと知ってほしい。
この人がコンピューターの原型を作った人だって。
50年も隠蔽されて。
なんのためなんや。

権力は人をモンスターにする。
日和見主義的な人たちの考えにはもううんざり。
自分たちを優先した結果多くの有識者たちを失ったのであろう。
自殺にまで追い込むなんて。
誰が誰を好きになってもいいのに。

非人道的な人たちが多い世の中で息苦しかっただろうな。

それに比べたら、
今の世の中はたった80年くらいしか経ってないのにえらく進歩したなと思う。
それも全てアランのおかげ。

アランの決断はいつだって素晴らしい。
目から鱗。
エニグマを解くのに、普通に解いたって意味がないから時間をかけて、それを解くマシーンを作る。
クマに襲われそうになった時、
熊と走っても勝てないから願うやつ。
靴紐を縛るやつ。
靴紐を縛るやつは
【君より早く走ればいいだけ】と冷静に返す。
これぞ、アランの考え方。
本質が常に見えている。

エニグマの解読から得た情報をすぐに伝えなかったアラン。
そのせいで失ったものもあろう。
救えたものもあったろう。
でも、
その先にあったのは
戦争終結を2年縮めたこと。

彼の考えはいつだって先をいってる。


彼は普通じゃない。
でも、普通じゃないからこそ、
できる決断もある。
普通に生きてたい人もいるだろう。
でも、僕はそうは思わない。
人と異なって生きた方が人生楽しい。

今はそれが認められる世界です。
アランに生きてほしかった。
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