このレビューはネタバレを含みます
第二次世界大戦時にドイツが使っていた世界最強の暗号、エニグマを解読するイギリスの数学者アラン・チューリング、コンピュータも存在しない時代に、コンピュータや人工知能を作った人の物語。
彼がエニグマを解読したことで戦争は2年早く終わったと言われているけれど、それがどれほどの重圧かは映画を観終わっても計り知れないなと思う。
暗号が解読できたとて、救える命や見捨てないといけない命があって。
今残っている街並みは全て彼が守ったものだと考えることは出来るけど、僕がアラン・チューリングなら残ったものを数えるほうが難しい。
そしてその功績がつい最近まで機密事項として扱われ、第二次世界大戦の英雄が英雄と知られずに死んでしまったことが事実というのもとても胸が痛い。
アラン・チューリングは41歳で亡くなってしまうわけだけど、彼が居なければコンピュータや人工知能はまだ発明されていなかったかもしれないし、彼が生きていればどんな風な未来だったのかとちょっと怖い反面ロマンもある。
人工知能にこだわったのも寂しさを埋める為だったのかなと切なくもなった。
あとベネディクト・カンバーバッチはクセの強い天才の役しがち。