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毛皮のヴィーナスのtipsy806のレビュー・感想・評価

毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)
3.2
マゾヒズムの語源になったマゾッホの「毛皮を着たヴィーナス」の戯曲映画化で、登場人物は二人だけの会話劇。ポランスキー監督の妻エマニュエル・セニエのミステリアスな雰囲気がいい。
どこまでが芝居でどこからが二人の会話なのかと惹きこまれ、演出家トマが美女ワンダに奴隷のように扱われるうちに快感を覚えていく過程は印象的だった。
男がのってくると女が冷め、女がのってくると男が冷めるといったようなシーソーゲームが繰り返されており、なかなか両者はかち合わない。
サディズムとマゾヒズムは凸と凹のように思えるが支配者同士な訳で、合致するるようで意外と合致しないのではないか・・・などとマゾヒズムについて深く考えた日曜の夜でした。
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