mikamucho

毛皮のヴィーナスのmikamuchoのレビュー・感想・評価

毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)
3.9
好きか嫌いかといえばめちゃくちゃ好き。でもその好きさを、高尚にインテリジェンスに説明できる力がわたしにはありません。とにかくエマニュエル・セニエの演技に目を奪われる快感的シーンが幾度となくあるのでそれだけで映画観てる!感が堪能できます。とにかく冒頭登場するこの女性がこの空間を取り込み、惑わせ、とんでもないとこへ持っていく、むしろ持っていってくれ!という期待と願望が入り口から演出家とわたしたち観客と一致している不思議な映画というか。そう思わせるように巧妙に本能に訴えかけてくるというか。女性には爽快でありながら、男性も結局本望なのか…と思わせるすばらしいラストも圧巻。これもそれまでの過程で完全にわたしもこの映画の磁場や言葉に支配されちゃってたのかなあと。とにかく、凄い。2人の演技力もさることながらこんな磁場をつくりあげた監督…とんでもない人だと改めて思わされました。個人的にはSMはその場を理性的に支配したもののためにあると思ってたから腑に落ちたし、スッキリしました
mikamucho

mikamucho