このレビューはネタバレを含みます
このスーパーチープな作りにして、アイロニックな設定、そしてドラマ、ブラックジョークで固められた「カサブランカ」のようだ。
主役の白人2人がどこまでも白人的な態度に対して、アフリカに住むことを許された人たちが順応しているのがさらに彼ら2人の異質さを高めている。
給仕する白人、それをこき使う偉そうな黒人がしっくりきていて、皮肉にも笑えてしまう。ニヤリ、、
それにしても面白い設定を考えるものだ。もしアフリカがヨーロッパ人にとって羨望される土地であったなら、、こうなるんだろうか?
逆を返せば、アフリカの人たちはこういうふうにヨーロッパ人を、ヨーロッパ人たちはアフリカ人たちをこういう風に見ているということにもなるんだろうか。
白人女性を連れて美術館に行った際の周囲の冷遇が一番印象に残った。ああいうの、白人社会ではよくありそう。
設定の妙をジョークにしつつ、心の底から笑わせてくれない機微な感情を刺激する、考えさせる作品、これは心に残るかも。