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仁義なき戦い 代理戦争のぱのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)
3.8
とりあえず山守、槙原、打本の3人は早く誰かに殺られてほしいと思った仁義なき戦いシリーズ3作目。

明石組×神和会の抗争が、山守組×打本組というかたちで広島で実現されていく。
3作目にしてあまり血が流れなくなった。その代わり、かなり政治的なやりとりが多く描かれるようになった。
どことなく既視感があるような内容。それをなぜかと考えたとき、やはり自身が日本政治史を勉強し続けてきたことが影響しているのではないかと感じた。政治の世界もこの作品で描かれた極道の世界のように様々な思惑が絡み合う権謀術数の世界。話が一直線に進まないためなんだかスッキリせずかなりムズムズするが、それが現実味を増してこの作品の良さでもあるように思われる。

最後に、倉元もまた広島死闘篇の山中のように真っ直ぐで純粋な若者。そういう人たちからどんどん死んでいく。
そして自身の利益を第一に考える古狸だけがぬくぬくと生き残る。
ぱ