仁義なき戦い 代理戦争の作品情報・感想・評価

仁義なき戦い 代理戦争1973年製作の映画)

製作国:

上映時間:102分

ジャンル:

4.0

「仁義なき戦い 代理戦争」に投稿された感想・評価

うみち

うみちの感想・評価

4.0
レジェンド極道映画3作目。
スピンオフ的な2作目からまた話を戻したストレートな続編。
倉本猛周りのやるせなさと画質の使い分け、質感の表現が強烈。
ついに代理戦争勃発。前作である『広島死闘編』はスピンオフ的な感じなので、実質この『代理戦争』が1作目の直接的な続編となる。まぁややこしいことこの上ない。ネットの解説を見ながらでないとまず理解することができない。

この『仁義なき戦いシリーズ』は実録路線であるが、1作目では主人公の広能だけは映画的なヒーローとして描かれていた。これにより狡くて弱いヤクザたちの中での菅原文太の格好良さが光っていたのだ。

しかしこの3作目は彼の格好良さというよりは、周りの"仁義なき戦い"に巻き込まれるというような形になっている。彼に焦点を当てつつも、山守組長などの周りのずるい奴らをも詳しく描いている。これにより、より群集劇的な要素が強くなっているのだ。仁義を持った人たちはどんどん少なくなり、自分で手を下さないような悪どい連中が時代をのさばっていく。そこには広能の格好良さだけではなく、彼が時代に取り残されていくような哀愁のようなものも感じられる。

話がどんどんやややこしくなってきて、同じ役者が別のキャラで出てきたりと、観てる方は混乱しまくりなのが少し難。しかし、監督や脚本家のただならぬ思いが込められているのを感じる。戦時中に苦しんだ若者たちがヤクザとなったのに、結局は戦争の時と同じように狡くて汚い奴らに支配されていき、最後には何も知らない若者が犠牲になる。ある種アメリカン・ニューシネマを彷彿とさせる。ヤクザ映画という枠では収まらない素晴らしい映画だ。
tmtkhzm

tmtkhzmの感想・評価

4.3
広能組の新入り組員
倉本猛の成長が頼もしくもあり
何ともやるせない。
先輩西条のクズっぷりは苛立ちすら覚える。
組長として人を教育する事。
組として個人として仁義を通す事
広能昌三と言う男の魅力が爆発。
書庫番

書庫番の感想・評価

3.5
2018年9月17日 U-NEXTにて鑑賞。

シリーズ第三作目だが、第一作の正当なる続編。
権謀と裏切り、そして血に塗れた権力闘争、再び。
やはり菅原文太が中心に物語が回ると魅力も上がる。
ten47

ten47の感想・評価

4.2
遺恨試合のきっかけを作る瓶のシーンはかっこよすぎて痺れる
相変わらず菅原文太以外仁義がないな〜
最後の渡瀬恒彦のシーンでわずかに歌謡曲が流れるところも儚い
yoshi

yoshiの感想・評価

4.5
言わずと知れた、邦画の傑作シリーズの3作目。DVDを所有しており、むしゃくしゃした時によく見るヘビーローテーション映画。
群像劇ゆえに様々な見方があるが、私は毎回、この映画を見終ると必ず思うことがある。
それは「教育が人を作る(変える)」ということ。

代理戦争の意味はというと…
広島市最大のやくざ村岡組組長、村岡常夫は体調不良により病床に伏すことに。
その跡目を巡る策略の結果、広島は二分され、広島への勢力拡大を狙う神戸の二大やくざの代理戦争へと突入します。
菅原文太が演じる広能の組も、その争いに巻き込まれていきます。

この抗争劇を縦軸として、渡瀬恒彦の演じる若者、猛の青春と成長が挿入されます。

ヤクザが教育?恐怖支配の間違いだろ?という方もいらっしゃるでしょうが…
語らせてください。

まず冒頭、梅宮辰夫演じる神戸明石組の岩井がプロレス興行中の広能を訪ねる。
岩井が広能を見たまま手を出すと、子分が何も言われずとも当たり前のようにご祝儀を岩井に差し出します。
何という阿吽の呼吸でしょう!
そこに子分への岩井の教育力が伺えます!
(確か、ここは雑誌「映画秘宝」で杉作J太郎氏も触れていた)

そして荒くれ者の猛が母親と恩師に連れられ、広能組に入るシーン。
「お母さん、極道言うたらですよ、生みの親を捨てることになりますがの!あんた、それでええんですか?」と広能。
お願いしますと母親が帰る間際、早速広能の躾が入ります。
「靴、揃えんかい!」「見送らんかい!」と激が飛び、猛は素直に従います。
素晴らしい礼儀の指導です!
広能の責任感も伝わります。

いつしか猛は母親に高い洋モクをプレゼントするように…
反抗していた母親への感謝を表すのです。

話は進み…猛は先輩(川谷拓三)に唆され、広能に許可を得ず、敵を暗殺しようとします。
「ぜひ、やらせてください!お願いします!」
親分の為なら…良かれと思って…
この時には猛は仕事に充実感を持ち、親分の役に立ちたいと思っているのです。

捨てばちの野良犬が礼儀と忠義を身に付けるまでに成長したのです。

しかし失敗。罰として広能に半殺しにされます。物凄い剣幕です。まるで猛獣の躾です。
広能は怒りが収まると、猛を気遣います。
彼は子分を見捨てません。怒ったのは愛のムチ、戒めなのです。育ての親としての教育なのです。
(冒頭、川谷拓三にも同じ事をします。)

ラストで猛は敵である槇原(田中邦衛)を的にかけようとしますが、先の先輩の裏切りで映画館で待ち伏せを食い、逆に銃殺されてしまいます。
(この時のザラついた映像は当時のニュース映像に似て、とてもリアルでアーティスティック。最早伝説ですね。)

火葬場で猛の骨をつまむ広能と母親。
火葬場の外で敵に襲われ、路上に散らばる猛の骨。泣き叫ぶ母親。
まだ熱い骨を握りしめ、怒りに震える広能。
ろくに埋葬すら出来ない、安らかな眠りにつくことすら許されない抗争の激化がたった3分以内に映像で語られます。

「戦いが始まるとき、まず失われものは若い命である。そして、その死がついに報われた例がない。」
ナレーションが胸に沁みます。

(正しい道ではないが)人の役に立ちたいと、命をかけて願うまでに成長した若者。
広能の教育の賜物です。

最近ニュースでは、児童虐待、育児放棄、体罰、指導者のパワハラ、教育者の不祥事が毎日のように報道されています。

(半殺しはマズイですが、)この作品の広能に見る子分への指導と気遣い、そして評価と筋の通し方に…
私は親として、組織の人間として、教育を考える時、見習う事が多いと思うのです。
YF

YFの感想・評価

4.0
今回もいい作品。第1部の続きということで、集団対集団の抗争を描いている。今作でも、相変わらず山守のやる泣き真似はもう笑えてくるし、槇原の腰巾着ぶりも健在。最後の骨壷が無残に車にひかれて砕け散ったのと原爆ドームのシーンは、虚しさをより一層かきたててる。
マーチ

マーチの感想・評価

3.6
【省略レビュー】

シリーズ3作目にして、1作目の続編。

広能が立場的に上の方になってきたので、若者の衝動的に行動を起こす痛々しいかっこよさが減退してたのはしょうがないと思いつつも、その辺りをしっかりと渡瀬恒彦のキャラクターがカバーしてくれていて、個人的には彼が今作で最も好きなキャラだった。お母ちゃん思いで、タバコ🚬を差し入れしてあげるくだりが最高だった。そういうところをしっかり前半で描いていたことがラストのカタルシスに繋がっていて、悲しみと怒りが込み上げる秀逸な演出が施されたラストだけでも十分観る価値があったし、最後のその描写でグンとこの作品の質が高まったと思う。私は広能の心情を察して泣いてた😭 笑

群像劇中心で1作目のような派手さはないけれども、生々しさや激しさは精神的に通じていたし、もう今作の主役と言っても差し支えないであろう渡瀬恒彦の活躍にバンザイな🙌内容でした。

砕け散る骨、崩れ落ちる母親、復讐の狼煙。寸止めによる余韻がハンパないので、近いうちに残り2作も観ておきたいと思います💪


【p.s.】
忙しくてレビューをしっかり書く機会が無いので短めに今年観た作品のレビューを投稿しています。
暇があれば正式なレビューと入れ替えますが、きっとそんな瞬間は訪れないでしょう。
だって、私ですからね。
ジャンジャン人が死ぬ初作とは違い、西日本広域を股にかけた政治的な動きが中心となる印象。そのため地味ではあるが、菅原文太、小林旭、成田三樹夫、山城新伍、田中邦衛らの立ち居振る舞いがイカす。
本作では台詞のない丹波哲郎も出てくるだけですごい圧。
shell

shellの感想・評価

4.5
悪い男たちによる狭い部屋でのお喋りシーン満載の三作目。男たちが連れ立ってスーツでウロウロしたり、メンツがどうの盃がどうの、ああでもないこうでもないと喚き合い、それぞれの思惑が入り交じって蠢くすばらしい群像劇。代理戦争になぞらえて始まり、犠牲になるのは結局いつも若者、という苦い〆も良い。
打本はむかつくけど政治的には頑張ってるから憎みきれないいいキャラだし、山守は昌ちゃんを罵る時が一番生き生きしていてかわいい。今見ると女の扱いにウッとなるところも多いのだが、なんと言っても広能、松永、武田のビジュアルが本当に本当に良いので、何度も見てしまいます…見てしまいますね…

入院中の武田のボサボサ頭かなり萌える
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