浪川リオン

ザ・ヘラクレスの浪川リオンのレビュー・感想・評価

ザ・ヘラクレス(2014年製作の映画)
2.6
既視感のオンパレード。

闘技場で花びらが舞い落ちてくるカットはまんまリドリー・スコット版の『グラディエーター』だし雪の中葬儀をする場面の色彩は『300』、スロモーションの使い方は『マトリックス』、そしてやはり『300』。

元々が得意でなかった題材をそれっぽく見せる為に監督が苦心した様をまざまざと見せつけられる。「コレを撮りたかったんや!!!」という会心の手応えではなく、「これでいい…? コレで合ってるよね…??」というおっかなびっくりな姿勢がフィルム越しに見えてくるようで見ていて辛くなる。

予算の都合なのか、ヘラクレスが神憑り的な強さを見せつける場面も少なく、普段(そしてラストバトルさえも)は「技倆抜群の一介の剣士」程度の戦力しか発揮しないヘラクレスに(今彼と彼の軍勢にゼウスの神の加護が無いのはこれこれこういう事なんやな)と都合良く解釈してあげるしかない。

ヒロインの刺し傷の位置、かなり危ないと思うんですが古代ギリシアには随分な名医がいたんですね… (神の加護か?)

しかし何でこうも剣闘士として戦う場面が長いんでしょうね。予算の都合だろうけど、これならファンタジー要素は少なめでありつつも『ヘラクレス12の偉業』をエンドロール含めて消化してたドゥエイン・ジョンソン主演版の方が面白いと言わざるを得ない。

でも、それでも筋肉好きな人にはオススメです。腐女子の方がニヤニヤしそうな場面もチラホラ。

※追記 パッケージビジュアルで主人公が背負っている剣の場違い感がすごい。コレ絶対日本のデザイナーが何かの素材足して作ったでしょ。この剣のデザインは10世紀以降のヨーロッパ風。物語の舞台は古代ギリシア。余計なデザインのせいで余計に安っぽくなってる。

パンチラ回数:0
濡れ透けおしり:1
筋肉男の上裸:たっぷり