ミシンそば

ローマ環状線、めぐりゆく人生たちのミシンそばのレビュー・感想・評価

2.7
非常に淡々とローマの住民の日々の暮らしを描いたドキュメンタリー。
流石に淡々とし過ぎているが、冒頭の土星の環を引き合いに出したところからも、「噛み合うようで噛み合わない」と言う「人それぞれ」をまざまざと見せつける意図は明らかだ。

身体を流れる血潮のように、どんなになっても人の暮らしは滞らず流れ続ける。
話の大枠にローマを囲む環状線があるからこその見事な構成。

ただ、やはりドキュメンタリーとして見ても野心的過ぎるし、異常なまでの淡々さは構成の見事さを差し引いてもこちらを睡魔に誘う。