たますけ

悼む人のたますけのレビュー・感想・評価

悼む人(2015年製作の映画)
3.4
最初、メンヘラ映画かと思うくらい個々の事情についていけず大変だった。つまりは死というものにどう向き合うか、そんな問いかけをずっとされているような。自分の死生観を問われる映画かなと思いました。
心に残ったのは東大卒の寺の息子役の井浦新。
なんとなく、頭の良すぎる人は生きていることをむなしく感じる瞬間もあるんだろうなぁと納得してしまった。静かな狂気がとても似合っていた。
そして雑誌記者の抗太郎役の椎名桔平も、子供の頃に父親に捨てられたという恨みから、逆に自分自身が父親を捨てたのだと気付く瞬間が凄かった。ひとりひとり、ひとつひとつの心の葛藤にとても共感できました。
惜しいのはラストあたりがファンタジックになってしまったこと。ふんわり終わってしまったので拍子抜けしちゃった。大竹しのぶの死の演技をリアルに見たかったです。
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