このレビューはネタバレを含みます
残念ながら、結論から言えば、非常に薄っぺらい映画だった。
しかし、スカーレット・ヨハンソンはがんばった。
着想はおもしろい。
人間が脳を数パーセントしか使っていないという話は、広く知られた話だし、その活用率が上がったら何ができるのか、と想像を膨らませるのは、フィクションとサイエンス、アートとサイエンスを組み合わせるからこそできる作業だ。
総合芸術たる映画は、その表現手段としてもっとも適していると言えるかも知れない。だから期待して見に行った。
果たして、、、、
言語が1時間で習得できるとか、
自分の体内のあらゆる細胞の動きを感じられるとか、
人間はすべてを数字(単位)に置き換えて理解しようとしているが、それはまちがっている。結局の所、すべてを支配するのは時間だ
など、随所に深さを感じるエピソードや台詞があるにもかかわらず、その合間を埋めるものがことごとく悪趣味、低俗、軽薄なので、全体がバカバカしく見えてくる。
頻繁に差し挟まれる自然の映像は美しいが、陳腐な再現映像のせいで、全部台無し。全て偽物にみえてくる。
CGを始め、テクニックは素晴らしいが、センスがない。あるいは、ディレクターがださい。つまり、リュックベッソンがださい。ということではないだろうか。
しかも、CPH4なる、しょうもない薬を作りだした悪の組織は根絶できたのか。ルーシーは何のために命を賭けたのか。結局の所、あまり意味が分からない。
姿が消えるということは、あらゆる所に存在するということーーーーって、これ、甲殻機動隊だし。