あとくされ

グリーン・インフェルノのあとくされのネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

すばらしい!

刺激的でありながら皮肉の効いた映画だ!
あたり一面の緑の葉が茂る木々を眺めるショットが何度もリフレインするのも、インフェルノ化していく展開と相俟ってなおすばらしい!

先進国のパターナリズムが無自覚で人倫的なお節介を呈するのは失笑ものだけれど、学生がそれをやってしまうのはなんともおバカに見える。
冒頭でアクトの精神を讃えている言説があったけれど、なんというか、拙速だ。

彼らはもっと巧遅を知る必要がある。たとえば人類学だけ取ってみてもいいし、哲学や文学や社会学だっていい。拙速の愚行を学べる学問はキャンパスに充実しているはずだ。

なのに、それでもダメなのだとしたら、そこには見たいもの聞きたいものしかコミットしていないってことなんじゃないかしら。

この映画で、ヒロインは皮肉にも割礼されたわけだけれど、結果として、ラストでの彼女の毅然とした態度は、見事、大人になったという証拠なんじゃないかな。非は自分たちにある、と。

身勝手に立ち入るってことの罪深さを踏まえて、ね。
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