持て余す

イントゥ・ザ・ストームの持て余すのネタバレレビュー・内容・結末

イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

1996年の「ツイスター」から、竜巻ディザスタームービーはどこまで進化したか。

2014年「イントゥ・ザ・ストーム」は現実の竜巻の進化も加味しなければならず、なかなかの規模だった。随分前に見たからやや記憶は薄いけれど、「ツイスター」の竜巻はそれほど巨大ではなかったように思う。現実に猛威を振るった竜巻が物語より大きければ、虚構の沽券にかかわる。

だから、竜巻の撮影と研究をするグループという「ツイスター」と同じような設定は、より規模の違いの強調になる。更に、教師とその息子兄弟がより物語性を強くするために加わっているし、日本以上に度が過ぎるバカなユーチューバーふたり組が賑やかす。

こういう映画は細かいことをとやかく考えないのが正しい鑑賞法だ。ただ、前半がややかったるい展開なので、そこだけ堪える必要がある。これも、災害に立ち向かう人たちの人物像を掘るためなのだが、正直なところこの手の話で人間性だとかいうのはどうでもいいところがある。

圧倒的な自然の猛威の前には、人間の営為などちっぽけだ、というのがこういう物語が訴える核心だと思う。だから、元々不遇な人ではない方がいいという程度の配慮があればいい。そうでないと、ただの災害の映像になってしまい、娯楽にするには重過ぎる。

それにしても、どうやってあの映像を作ったのだろう。勿論、CG大活躍なのだろうけど、そうは見えないところでも理解不能で脅威的な映像が続く。とうとう、街ひとつが竜巻に吹き飛ばされてしまった。

結構な満足感。
やっぱりこういう映画は好き。
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