ゆっきー

アクトレス 女たちの舞台のゆっきーのレビュー・感想・評価

アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)
3.5
映画内劇への出演を控えた女優(ビノシュ)がその劇の内容と彼女自身の人生が同期してくるっていうよくある設定だがすげー面白かった。「マローヤの蛇」という自然現象を待ち望む姿はロメール『緑色の光線』に似ている。

何が面白いって、普通なら撮るシーン、撮らないシーンの判断が、ことごとく意表をついて逆を撮っている。
冒頭のスピーチしかり、映画内映画しかり。
老いと若さのテーマのとおり、クロエちゃんの若さが眩しいし、若い美人秘書のあの尻の撮り方一つで若さが表現されてる。

あの映画監督が自殺した山荘もどこかしらミステリアスに撮られている。冒頭、死んだはずの監督の携帯からの電話、消える秘書、唐突に現れる山羊、イメージの羅列に過ぎないが、その組み合わせがエモーションを引き起こすのが映画だと思う。
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