ねるねる

ホームズマン/ミッション・ワイルドのねるねるのレビュー・感想・評価

3.5
固定カメラが映し出す遠景の美しさを再認識。ロドリゴ・プリエトの画は叙情豊かで格調高い。映画を観ている実感にどっぷり浸れる。
手持ちカメラの臨場感も嫌いじゃないけど、いかんせん拡がりがないのだ。

19世紀、西部開拓途上のアメリカ。女性達が次々と精神を病むほど過酷な荒野暮らし。メアリーのように教養も資産もあって働き者でも、女性一人で生きる時代ではなかった。
絶望したメアリーの行動に声も出なかった。ブリッグスを吊し首の刑から救ったのに、なんて皮肉な展開。

信心深い登場人物たちが揃って口にする「神のご加護」。川に蹴り落された墓標と踊り続けるブリッグス。
善良な人間が必ず幸せになるとは限らない不条理に、トミー・リー・ジョーンズ監督の人生観を見る。好みの作風だったので評価高め。
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