木曳野皐

娚の一生の木曳野皐のレビュー・感想・評価

娚の一生(2015年製作の映画)
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原作を知らない私「胸がジーンとする」

まず主人公のつぐみに対する秋本の「アンタってセコいよね、周りに好かれて男で不幸になる事でバランスを取ってる」というセリフが印象的。うん、恋愛不幸な自分が大好き女たちに聞かせてあげたい。
そんなつぐみが出逢う海江田潤と言う男がこりゃまた厄介でウザい奴でさ、トヨエツじゃなかったら離れで孤独死すんの待つかあわよくば毒殺してるよ私は。
私的に結構好きな描写多かったんだけどここで話すと長くなるからやめておく。

ただ親に捨てられた子は見よう。胸にキたから私。良かったよ、物心付く前に捨てられて。記憶無くて良かったよ。そうじゃなかったら今頃大号泣だよ。
あのシーンで海江田先生が言う「5歳でも現実は見えてる。でも親にどんな事されても子は親を好きなモンや、今現実を見せてあげないと後に困るのはあの子や」なんちゃらかんちゃら言うセリフ、あれは考えさせられた。
私のこの世最大の疑問は幼い子に夢を見させてあげるのが正解なのか現実を見せて育てるのが正解か否かだったから。
さすが海江田先生、哲学者だなぁと。

このお話の舞台になった“鶴見”。
とてもいい場所。悪い噂じゃなくて良い噂が流れる所、田んぼで画面がいっぱいに。
田舎ならではのゆる〜い交通、私好きだなぁ。

この映画の榮倉奈々が最高に可愛い、何もかも。嫉妬 じゃなくて ヤキモチって感じ。榮倉奈々の泣きそうな顔に胸がジーンってなるのよ〜。あと原作読んでないから分からないんだけど海江田先生の一人称が『僕』だったところも好きだなぁ。

私思った、“娚の一生”って多分男性目線からしたらまた違うのかもしれない、いやきっと違うけど、普段ぶっきらぼうで不器用で一緒にいるとイラッてする事もあって、でも一大事に駆けつけてくれる、好きな女の一大事に駆けつけるその瞬間の為の“娚の一生”なのかもしれない。よね。

キャスト的には不倫相手が向井理なのほんといいね、あのクズ感ほんといいわ、あとチラッと出てくる坂口健太郎、浜田麻里、私的にはキーパーソンだなった思った安藤サクラの秋本。
ご馳走様でした。アァァァァあと!エンドロールの主役2人のあと1番に安藤サクラの名前が流れたの個人的にめっちゃ嬉しかった。
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