Shelby

マジック・イン・ムーンライトのShelbyのレビュー・感想・評価

3.1
厭世家の世界的トップマジシャンスタンリーが依頼されたのは、話題の美しい霊能力者ソフィーのトリックを暴くこと。しかし、二人の距離は徐々に縮まっていき、世の中に絶望していたスタンリーの考え方は一変していくのだが。

これまたウディ・アレンの持つ独特且つ不思議な着眼点。種や仕掛けが必ず存在するマジシャンと、スピリチュアルで不確かな存在である霊能力者という両極端な存在をかち合わせることで起きる化学反応。
頭でっかちで批判的なスタンリー。展望台で眺める月明かりに照らされる二人。決して信じようとしなかった彼の考えが変わり始め、月の魔法にかかってしまう。ロマンチックなシーン。例えそれが虚像だったとしても、確実に彼の心を変化させた貴重な場面。とても印象的。

クスッと笑えるウディ・アレンらしいユーモラスが散りばめられた絵本のような物語。結局読み通りの展開だったけれど、ライトなラブコメとしては充分面白かった。
Shelby

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