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マップ・トゥ・ザ・スターズの708のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

クローネンバーグって、「エム・バタフライ」しか観たことがなかったんだけど、息子のブランドンが監督した「ポゼッサー」を観たのをきっかけに、この作品を観てみました。

今さらハリウッドの闇とか言われてもねって感じでしたが、闇の取り上げ方が中途半端だった分、それよりも歪んで捻れたハリウッドのセレブファミリーの方が気になりました。生き別れの兄妹が再会し、兄妹の関係であることを知らずに結婚して子供を出産。そこがすべての元凶。そして、その子供たちもそれぞれに歪んで捻れてて、そこにハリウッドの闇が絡みついて、解けない呪いがどんどん深みを増していくようでした。狂ってます。

一般的にセラピストやヒーラーって、闇や歪みを抱えてる人が多いって僕は思ってますが、この父親スタッフォードもまさにそれ。他人をヒーリングすることで、自分自身の闇や歪みから目を背けているかのよう。行ってるセッションはかなり怪しげ。

まるで自分たちの両親を手本にしたかのように、アガサとベンジーは親の結婚指輪を奪ってはめて心中。ある意味、当事者同士はハッピーエンドなのかもね。外から見ると気持ち悪くて胸糞悪いけど。
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