このレビューはネタバレを含みます
初めて見たグザヴィエ・ドラン作品。
やっと見れたけれど、自分の中で消化するのに時間がかかったお話。
これから他の作品も見ていこうと思う。
冒頭に発達障害児の親が経済的、身体的、精神的な危機に陥った場合、法的手続きなく養育を放棄し入院させる権利を保証する法律が可決、これによりダイアン(母親)の運命は大きく変わると字幕が流れる。
友人や母親や自分にまでも手をかけてしまう程のスティーブ(息子)のコントロール出来ない感情や暴力とダイアンに降りかかる現実的な問題がストーリー以外でも、アスペクト比が1:1で映し出される映像で終始息苦しく感じた。その比率が変わる時が来る。1度目は自由になったスティーブが手で押し広げるシーン。風量を感じて気持ちが良かった。2度目はダイアンの理想。暖かさを感じたけれど全てがぼやけて見えた、現実ではないから。
愛と希望どちらを捨てるか?なんて言葉が日本語版の公式サイトに書かれているけれど、そんな映画じゃない。終盤、法律に則りダイアンは行動を起こすけれど、どちらかを捨てたという事にはならないと思う。
マコーレカルキンを彷彿とさせるシーンがいくつかあった様に思った。若い頃に演じて欲しかったなぁ。