このレビューはネタバレを含みます
自分には子どもがいないので、おっさんながらも子どもの視点で映画を見てしまうことが多いんだけど、この映画はまるでジェットコースターのような映画で、天国と地獄が交互に訪れこの人間がいつ波状するのかを覗いているような錯覚があった映画だった…緊張感がずっと持続していた。
ADHDであるからなのか、親子の距離感は異様に近くそれは恋愛感情とも近い。だから繰り返し続く天国と地獄は、例えばポンヌフの恋人の感覚に近いと感じたし、冷静になって自分も迷惑かけ母親の気持ちはわからなかったな(今でも分からない)と考えてしまうほど、スティーブから伝わってくるものがある。
ラストだけど、カイラが引っ越しの挨拶をしに来た時の母親ダイアンの反応…これはどう解釈するんだろう。今まではスティーブを介して話していた二人に、いなくなり二人だけになると違和感が生じる。あのよそよそしい対応のダイアンは、もしかしたら帰るところのあるカイラに嫉妬心を抱いたかもしれない。だから、スティーブを入所させたこともADHDに生まれてしまったことも、カイラにも悔しい想いをもったのではないかと推測した。
でも、見た人が親であるならばきっと違う解釈なのだろうなとは思う。あのラスト、他の人がどんな解釈をするかとても気になる。
あと、現実の1:1と夢の4:3、あれはいい表現方法だなと思った。大半は色合いとかワイドから4:3にすると思うんだけど。スマホ使ってるからか、まわりまわって現代的表現に思えるな~。オアシスの曲に美しさやロマンチックを感じたことなかったけど、wonderwallのシーンはとても美しかったね。