TSUTAYAみんなが愛してやまない365本
250本目
グザヴィエ・ドランがわずか25歳で撮った作品。
結構期待してみたんだけど、うーん。
そもそも、親がしんどくなった場合発達障害のある子の養育を放棄して施設に入所させられることができるというS14法案が仮想現実の設定でも受け入れがたい。
ダイアンがはじめにやったことはADHDの枠をあきらかに超えてしまっているのに、イタズラをしたかのような軽さで受け入れ始まる共同生活。
タバコを欲しがったら結局与えるところも、万引きしてきたネックレスを結局つけるところも、車道でスーパーのカートの商品投げながらみんなで大笑いするところも、自分で連れてきておいて、施設職員が彼を殴ったら大騒ぎするところも。
この母の教育をドランが肯定してるわけではないのでしょうが、だとしても。
愚かでも、それが母の愛。
息子は世界一母を純粋に愛しているから、本当はいい子。
じゃ、ないと思うのです。
発達障害があるから、犯罪を犯していいわけじゃない。
少なくとも発達障害を持つ子供を真剣に育てている親御さんがこの映画を観たらどう思うのか。
凄く不快になる方も多いのではないかと思います。
特別支援教育に真剣に携わっている人間で、この作品に共感出来る人はいるのでしょうか。施設が、発達障害のある子を守る為の場所ではなく、ゴミ捨て場のような彼等の人権をないがしろにする所のように描かれているのもマイナスポイント。
スクエアの画面から、広がっていく手法は面白かったけれど。
どの場面もなんだかお洒落だけれども。
私は評価しません。