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Mommy/マミーのmareのレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
5.0
5作目にしてこんなとてつもない大傑作を放つとはドラン。1:1のアスペクト比でパーソナルな視点で母と息子の愛と試練の物語が展開される。情緒不安定でさまざまな精神障害を抱えながらも不器用に母に尽くすスティーヴの内面が痛いほど伝わってくる。本当はこんなことになりたくないのに、衝動的なものに駆り立てられ周囲の大人を跳ね除けてしまう。母と2人で平和な生活をおくりたいだけ、2人だけで苦難を乗り越えたいという彼の理想。そんな平穏な日々が訪れてほしいと願わずにはいられなかった、何度もボロ泣きした。中盤に差し掛かりまさかの導入で眉毛兄弟のアンセムがかかったときにはマジで驚いたが、一瞬でも開けた世界と「僕は自由だ」と何度も歓喜の声をあげるスティーヴはこの世で一番幸福な存在として映し出されその瞬間を切り取ったシーンは感極まった。あんな演出あまりにズルすぎる、ロックバカだった俺の青春まっしぐらだもん。澄み渡るような青空が印象的で、希望の象徴として広がっている
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