朝稲青沙

私の少女の朝稲青沙のレビュー・感想・評価

私の少女(2014年製作の映画)
4.2
児童虐待、不法就労者の搾取、同性愛差別と偏見、家父長制、田舎の無法地帯化、とありとあらゆる社会問題に取り組んだ野心作。単なる社会派映画に留まらず、ぺ・ドゥナが逡巡しながらも1人の少女の人生を背負う決意をする、救いとは何かを問う物語にもなっている。
ラストは雨で終わる。まるで一筋縄ではいかない未来を暗喩しているようにも見えるが、キム・セロンは車という屋根に守られて安心して眠っている。安易に晴れの撮影を選ばなかったセンスが良い。
キム・セロンの視線だけで犯罪を仄めかすのも巧い。
朝稲青沙

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