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私の少女のchiyoのレビュー・感想・評価

私の少女(2014年製作の映画)
3.5
2015/6/10
懐かしさを感じさせる海辺の村は、どことなく閉鎖的で得体が知れない。ペ・ドゥナ演じるヨンナムの赴任先は、端的に言うとそんなところ。例え彼女が警察所長であっても外部からの侵入者でしかなく、村人はおろか警察内部からも異物と見なされているのが分かる。表向きはヨンナムを立ててはいるものの、彼らの何もかもが胡散臭い。そんな彼女と同じ村の異物が、継父から虐待を受けている少女ドヒ。同じような境遇の二人が共依存に陥るのは必然、むしろ、ドヒがヨンナムの髪型に似せてくることからも分かる通り、完全に同一性の嫌いがある。が、村人たちと同様にドヒにも謎があり、周りを狂わせる何かを感じさせる。少女だからと言って無垢なわけじゃない、そんなものはただの幻想。ラストを迎えても二人が救われたとは思えず、逆にどこに向かうのかと不安になる。天候と同じく気分は全く晴れない。何はともあれ、ペ・ドゥナの制服姿は必見!
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