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ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.5
しっかりハマって順番通りに観る気満々。
前作1作目、ツイハーク監督×アンディラウ主演の中国の“シャーロックホームズ”シリーズと言われているらしい“判事ディー”シリーズ。

これが映画としては2作目か。
『王宮の陰謀』シリーズがつまるところの“判事ディー”シリーズなのかと思ったら、タイトルに『王宮の陰謀』とついてない。

日本にも『ゴジラ』シリーズがたまに『ゴジラ』とタイトルにない作品があるのを思い出す、、、こういうの、ややこしい。

判事ディー。
中国の歴史上唯一の女帝、則天武后が即位している時代を背景にした歴史スペクタクル巨編のアクションサスペンスシリーズ。

前回は則天武后が即位するにあたり建立される巨像と式典を狙った謎の事件。

今回は則天武后が10万人の水軍を出兵した際に、悉く沈没して敗走した出来事に因んだ事件。

大軍があっけなく海に飲まれていく様をただならぬ出来事と巷で噂になり、人の力にあらずの海の神“龍王”の怒りを買ったと則天武后が非難の的になる。

その龍王怒りを鎮めるために若い女が生贄に捧げられることになるまでの大事になるが、そんな時に都の洛陽に赴任してきたのが、、、判事ディー。

再び、この“龍王の怒り”なる奇怪な出来事と、美女の生贄、都に近づく不穏な影に立ち向かう。

そして、同じく捜査に乗り出す大理寺の高官ともしのぎを削りながら、時に手を取り合いながら恐るべき背景と向き合うサスペンスが幕を開ける。

相変わらず金のかけ方がスゴい。
主要キャラの多さもさることながら、エキストラの多さ、セットの数とバカデカさ、アクションスキル、ワイヤーアクション、ソードアクション、映像技術。

このヒロイン的な生贄の女性、綺麗すぎる。
中国、恐るべし。透明感というか、逆に彼女を生贄に差し出してしまうなんて正直者過ぎるだろ、と言いたくなってしまうレベルで美しい。

前作よりもファンタジーというか、御伽噺感と人智を超えた雰囲気が増している。

前作も怪しげな人物や術を使う者もいたが、あくまで“一番怖いのは人間”みたいな領域で描いていた。

今回は明らかに人間ができることとしては説明のつかないのが“出てくる”。
いよいよ、SFファンタジー側に舵を切り始めた感じがする。

前回も触れたけど、いよいよ日本でいうところの『陰陽師』っぽいテイストに。
個人的にはそういうの大好きだから、これはこれでアンディラウでなくても楽しくなってきた。

豪華絢爛な王宮の建物から、雰囲気のある寂れた木造建築、派手な装飾品で囲まれている時もあれば、質素だけど色彩豊かな布に囲まれたり。とにかく、見た目も綺麗。

いよいよ“呪い”や“妖術”的な毒のようは怪しげなブツも姿を表し始めるが、これも人が生み出すモノ。

伝説や伝承、しきたりや慣例、政治や金、権力の中で蠢く人の根深い欲や業。
これらを冷静に動じることなく、論理的に、解明していく判事ディー。

中国の壮大な歴史の中で、話も見た目もアクションもファンタジーも楽しめる。
そんな断崖絶壁の綱登り状態でそんなアクションができるのか、これは中国にしか思いついて実行できない気がする。
エンタメとしてなかなか良いシリーズだと思う。

また虫かよ、と言いたくなった矢先、しっかりそれを凌駕してくるとんでもないヤツも出てくる、、、“龍王”、ヤバいぞ、これは。

今回も割としっかりしてる相棒ができたり、なんやかんやで大理寺側ともチームワークになっていくのも面白い。先々も楽しみになってきた。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
(まだ始めたばかりでお粗末が過ぎるブログですが)
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