豚肉丸

郊遊 ピクニックの豚肉丸のレビュー・感想・評価

郊遊 ピクニック(2013年製作の映画)
4.3
「人間立て看板」の仕事で身銭を稼いで廃墟を家にして子供を養う貧しい父親のお話

ツァイ・ミンリャン監督特有の狂ってるとしか言いようがない長回しが見事に父親の生活を描くに相応しいリアリズムを演出していて凄い。弁当を食べてチキンを食う動作も立ちションの動作も始終を映し取ることで、ドキュメンタリーにも近しいリアリズムによって貧しい生活の悲壮感が身に伝わってくるように描かれている。
『日子』と言い本作と言い監督の長回しはリアリズムに向いている手法だと思っていたのだがその一方で明らかに現実離れしたファンタジーすらも地に足を着けたような感覚で長回しの手法で撮られているのが凄くて圧倒。

にしてもラストはいくらなんでも長すぎて笑ってしまった。「壁を見つめる」動作に20分って...
でも女→男と来て最後に観客である自分自身に壁の絵を見せつけられるような流れは堪らない。長すぎるけど...
豚肉丸

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