はじめ社会派志向ゆえの静謐さかと思うも、やがて廃墟こそが主役と気づく。現代作としては稀有の到達点。悲しむ動物、子供の遊び、雨と野犬。タルコフスキーやアンゲロプロスの時間感覚へ惹かれる人に強くお奨め。…
>>続きを読む【自慰】
鬼才・ツァイ・ミンリャン自身の作家的限界によりこれを機に引退する事を決意した捨て身の作品。世界的な不況をバックボーンにした貧困一家の流浪の旅を描いた、オデュッセイアとも取れる内容。
主…
(別媒体から感想を転記)
2023/11/25
蔡明亮の商業映画引退作。スーパーマーケットのシーンなどでの赤や黄色の明るい色味が蔡明亮には珍しく感じる一方で、放尿に対する情熱的なこだわりや永遠に感…
ツァイ・ミンリャン作品の最高傑作。これ見た後にリー・カンションとの対談をそのまま映画にしてしまった『あの日の午後』を思い返すと染みるものがある。ツァイ・ミンリャンにとってリー・カンションがどれだけ大…
>>続きを読む「人間立て看板」の仕事で身銭を稼いで廃墟を家にして子供を養う貧しい父親のお話
ツァイ・ミンリャン監督特有の狂ってるとしか言いようがない長回しが見事に父親の生活を描くに相応しいリアリズムを演出してい…
『天橋不見了』から大好きな蔡明亮。
固定カメラ長回しが特徴な監督だが今作は過去一で固定、そして長回し、観る者の忍耐力が問われるようだった。
でもその一見微動だにしないシーンを端から端まで注意深く見つ…
普段から長回しの多い蔡明亮だけど、それに慣れていてもなおびっくりするラスト怒涛の長回し。私vs蔡明亮のどっちが先に音を上げるか勝負。蔡明亮作品常連のチェン・シャンチーと李康生が順番に場面を後にして幕…
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