実話に基づき構成されているだけあって、派手すぎるアクションとか、必要以上の色恋沙汰もなく、ただただギャングを取り巻く(尋常ではない)日常が描かれています。
日々の生活の中で普通にこんなことばかりが起こってしまうと考えると、身震いするような恐怖がじわじわと込み上げてきます。
また、ジョニーデップの役作りは素晴らしく、アタマの切れる冷酷なバルジャーを好演。何でもない会話から相手の隙をつく瞬間がさらに恐怖感を煽ります。
そして、この映画は最初から最後まで「忠誠」と「裏切」の選択肢に悩まされる、それぞれのキャラクターが見事に描かれていました。
この選択によって大きく人生が変わってしまったある人物の最後を見て、人は何のために生きているのか改めて考えてしまいました。
最後に全然話はそれますが、ジョニーデップのアタマを気にしちゃいけないと思いながらどうしてもM字の広い額にずーっと目がいってしまった。あれはどうやってつくったのかなぁ。