このレビューはネタバレを含みます
一番の見所はジョニーデップの演技でしょう。
モルデカイやってた人とは思えません。躊躇が全くない冷酷非道さ。ジョエルエドガートンの自宅で、皆で夕食食べてる時のレシピのやりとりは見事な迫力です。
一方で、FBI捜査官役のジョエルエドガートンの堕ちっぷり。これも見事でした。ジョニデを利用するつもりが、利用されてズブズブの関係になり、最後は保身すらできなくなる。連行される時の「手錠だけはかけないでほしい」の願いが、あまりに情けなく惨め。
そして、あれほど仲間や同胞に拘っていたジョニデが、最後は皆に裏切られてしまう。単に利害関係と恐怖で繋がっていただけで、本当は絆なんて無い。なんと脆く儚い、裸の王様。
骨太で迫力のある作品でした。