ゆずきよ

ブラック・スキャンダルのゆずきよのレビュー・感想・評価

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)
2.8
何の気なしにケヴィン・ベーコンの出演作を観ていたら気になった作品。
ケヴィン・ベーコンは脇役だったけどね。
ジョニー・デップ主演のクライムドラマです。

物語は、裏社会の帝王ジョニー・デップを告発する証言から始まる。
そこから登場人物の証言を元に過去の回想を映す演出。
どうやら実在の人物を元にしたノンフィクション小説の実写化らしいです。
昨日観ていた映画が爽快感抜群だったのに対しこちらは逆に不快感満載の映画でした。
これはこれでリアルで良いのだけれど。
同じラーメン屋で注文しているのにあっさり魚介塩と濃厚背脂豚骨くらいの落差を感じました。
前半のジョニー・デップは無茶はするアルカトラズ帰りだとしても仲間を大切にする切れ者という印象。
印象が大きく変わるのは中盤のとある出来事から。
所謂、失う物が無い無敵な人という奴に力を持った人間がなるとこうなるという事。
この辺りであれ?ポスターイメージとだいぶ違うなと思い始めます。
完全にジョニー・デップが主演でジョエル・エドガートン演じるFBI捜査官は脇に転じていてベネディクト・カンバーバッチに関してはおまけの様な扱い。
それぞれの思惑が…というのを期待していたので少し肩透かしでした。
特にジョエル・エドガートンは非常に惨めな役で観ていて悲しくなる程。
ベネディクト・カンバーバッチは私の中でいつもこの俳優さんなんだっけ?となって何故か名前が覚えられないハリウッド俳優の代表格です。
最初は上手くいっていた事も徐々に歯車は狂い始めやがて崩壊していくのを観るとやっぱり悪い事は出来ないなと。
色々と考えさせられる所もある映画でした。

観終わった後に少しだけこの人物について調べました。
映画では多少愛のある人物として描かれていましたが実際はもっととんでもない。
しかも逃走時には新たな妻がいた様で孤独でも無いしね。
何処までが真実なのかはわかりませんが映画にできない様な事もいっぱいあるんだろうな。
やっぱり悪い事はしないに限る。
でもこの時間に子供達のポテトチップスを開けてしまった事だけは懺悔するので許して下さい。
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