烏丸ルナ

悪童日記の烏丸ルナのレビュー・感想・評価

悪童日記(2013年製作の映画)
4.5
監督が半年かけて探したというキャスティング。素朴で賢い目をした双子の兄弟。しかも美少年。結果としては大成功だったのではないでしょうか。
淡々としたドキュメンタリーを観ている感覚で、主人公二人の存在はこの映画において最も大事だったと思うので。妥協しないキャスティングは素晴らしかったのではないかと。
派手な戦闘シーンや目立つ残酷シーンはありませんでしたが、ひたすら静かに冷たく、戦争って嫌だなと思わせる映画。
最初は人見知りで甘えん坊だった二人が、どんどん戦争に適応していくのが非常にリアルで怖かったです。人ってこうして壊れていくのだな、と。
そんな緊張感の漂う物語の中、祖母との関係性の変化は興味深く、少し心が休まりました。
最後のシーン、あのあと二人はどうなったんでしょうか…原作では二つ続編があるそうで。映画化されたらぜひ観たいと思います。

タイトルがちょっとなぁ……
確かに悪いこともするけど、この作品に「悪童」はいないと思うのだけど。
烏丸ルナ

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