きよみず

グッド・ライ いちばん優しい嘘のきよみずのレビュー・感想・評価

4.6
#120-2015 5.4
軽快な予告からは予想しない、いい意味で裏切られた映画だった。と同時にこう思う、この映画こそ沢山の人に見てもらえたら、大きい劇場でやってくれたら。

世の中には自分たちの知らないことがほんとに多すぎる。この南スーダンの難民のこともそうだ。
冒頭から描かれる、「悲惨」や「過酷」といった言葉では済まされない生活。何気ない日常が突如として壊され、肉親との別れ、水のない終わりが見えない逃亡。
スーダンにたまたま生まれたからという理由で先進国では考えられない生活を送る彼ら。

その後2000年にアメリカに渡り、職につく。袋1つでアメリカにやってきて、電話、マクドナルドも知らない。初めて体験する世界に微笑ましくなるシーンも多い。
でも食料廃棄の存在を知る彼らを見て、非常に申し訳なくなった。

冒頭の描写がなければ、この映画は薄っぺらいものになっていただろうし、感動もなかった。製作総指揮のロンハワードは何したかわからないけど、とりあえずありがとう。

彼らを演じている青年たちは実際に難民の人たちだったということをクレジットで知り、なぜだか涙が止まらなくなった。
今自分にできることはなんだろうってずっと考えてる。募金とかいろいろあるのかもしれないけど、第一歩はこの映画を広めてたくさんの人に知ってもらうことなのかな。
きよみず

きよみず