べるーし

海街diaryのべるーしのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
4.6
是枝裕和...やっぱり現代の小津安二郎はこの人やね。

十数年前に家出をした父の葬式にて。三姉妹はその父が生前に遺した腹違いの妹を迎え入れて湘南で暮らす事になり、次第に絆を深めて行くというストーリー。


いや〜パルムドール獲る監督なだけあります。これぞ映画、これぞ素晴らしき日本映画。正直ドロドロな家族関係の設定以外は何でもない、なのにここまでグッと来るものに纏められるのはこの人の手腕だからこそ。演出、脚本がどこまでもずっと繊細でうっとりする大傑作。

何度も申す通り内容はほんまに何でもないんですが、その何でもないに満ちた日常って尊いものなんですなぁ...と。感動しながら見入りました。ただの綺麗事なんてものもない。悪いものも殆どない。邪魔なものも一切ない。これを完璧と言わずして何になる。ほんとによく出来た映画です。

もう一つ特筆すべきは広瀬すずなんですよ...六年前の映画なんで当然若い。その若さが今作をぐんと引き締めたと言っても過言ではないくらい透明感があって、恥ずかしながら見惚れてしまいましたなwww 昨今のラストレター然り、この人は恐らく大女優になるのは間違いないんやろなと思いました。てかそうなって下さい。

あと書き忘れたけど説明セリフもないのが良いですね。
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